こんにちわ、ゴニさんです。ここでは資産としての「金」を知って、資産形成につなげていくための参考にしてもらえたらと思います。
金の価格は2019年の最高値5,877円(税込)、2024年2月最高値では10,885円(税込)の約2倍に価格上昇しています。金価格上昇の背景には、社会情勢の悪化(ロシア-ウクライナ戦争や、イスラエル-パレスチナ戦争、中国と香港、台湾問題など)、これら情勢不安により、世界各国の中央銀行のリスクヘッジによる金買いや、各国の通貨ばらまきやインフレの懸念などにより、安全資産の金が買われたことにより、価格上昇が考えられます。
金も株式と同様、投機の意味合いを持ち、金の相場は毎日のように変動しています。日によっては下落局面もあります。金価格(田中貴金属調べ)
では株式と金はどのように保有すればよいのでしょうか?
一般的に、株式相場と金価格は逆相関関係にあるといわれています。
株式が上昇すると、金が価格は減少するといわれます。反対に株価が暴落すると、金が買われ上昇します。
また、株式や債券は発行する国や企業の信用を元に取引される「ペーパ資産」ですが、金はそのもの自体に価値がある「実物資産」です。実物資産は利息や金利、配当などが付かないというデメリットがありますが、ペーパ資産がリスクを負って攻めた結果、資産が目減りするような状況下では、それをカバーしてくれる「守りの資産」となります。このような性質から、株式のみ、金のみを資産とするよりも、分散投資として、現金含めたバランス投資をされるケースが多くなります。
金の投資方法
金に投資するには、次の3つの方法が主にあります。①金地金(きんじがね)を売買する方法、②純金積み立てなどで金の現物を売買する方法、③株式市場を通じて金ETFを売買する方法があります。(上記写真は、田中貴金属店で売買されている金地金になります。)
①②③のいずれの方法も同じ金を対象としての投資ですが、金の現物に投資するのと、金のETFを通じて投資するのでは、税金の取り扱いが異なります。
金の現物に投資して得た利益は、譲渡所得となり、給与所得や事業所得などの所得と合わせて総合課税となり、税率は累進課税が適用されます。
さらに、金の現物保有期間が5年以内の場合は短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得となります。それぞれの所得計算は次のようになります。
・短期譲渡所得(保有期間5年以下):(売却益-購入額-譲渡所得の特別控除50万円)
・長期譲渡所得(保有期間5年超え):(売却益-購入額-譲渡所得の特別控除50万円)÷2
例えば、50万円で購入した金地金が100万円で売却できた場合。50万円で購入した時の領収書があれば、購入額として認められます。また、相続や贈与によって金地金を取得した場合には、先代の取得価額を引き継いで譲渡所得金額を計算します。
ただし、親からの相続により金地金や金貨を相続したが購入価額が分からない場合や、領収書などの購入当時の書類を紛失し、購入価額が不明の場合は、譲渡による「収入金額の5%」相当額が取得価額となります。金購入時の領収証などは必ず保管しておきましょう。
一方、金ETFに投資して得た利益は、株式や投資信託と同様に、分離課税の譲渡所得となり、税率は20.315%です(2024年3月現在)。国税庁調べ
これらの課税の違いから、特別控除を利用して、50万円までの売却益には税金がかからない点に魅力を感じるなら、現物の金への投資がお勧めです。
一方、大きな利益が出たときに給与所得など税率が上がってしまう可能性がある場合は、株式の定額税率と同じETFを介して金に投資するといいでしょう。このように、投資方法の使い分けもご参考にしてください。
ここまで金投資についてかきましたが、金投資は必ず上がるものではありません。他の投資と同じように上がる下がるは表裏一体の関係です。これらを理解したうえで自己の判断のもと行ってください。
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