アンティークコインのお手入れ

アンティークコイン
銀貨洗浄(重曹)

こんにちわ。ゴニさんです。
ここではコインの正しい洗浄方法をご紹介します。
前提として、アンティークコインの売却を考えられている場合は、単にクロスでふき取る以外の、コインをきれいに見せる洗浄はお勧めしません。趣味で観賞用として集めているアンティークコインをきれいにしたいという場合は問題ありません。

注意事項は、日本では硬貨を傷つける行為は「貨幣損傷等取締法」という法律によって罰せられます。貨幣損傷等取締法の5条1項が定める「500円、100円、50円、10円、5円、1円」の6種類が対象で、違反に対して重たい罰則があります。単によごれを落とすという行為を超え、やすりなどで形を変えるなど、行き過ぎる行為は注意が必要です。

汚れの原因と素材に合った汚れの落とし方

硬貨の汚れの原因は、皮脂の付着による金属の酸化による変色、サビなどが主な原因になります。
そのため、硬貨の表面に付着した汚れを、拭く、擦るなどの物理的に汚れを落とす方法以外には、化学反応を使って落とす必要があります。
コインに使われる材料は、金、銀、銅、白銅、錫、ニッケル、アルミなどさまざまです。
そのため、素材にあった汚れの落とし方が必要になります。

次からは、代表的な、金貨、銀貨、銅貨の汚れの対処方法を説明していきます。

金貨の洗浄

金貨は化学的に安定している金属で、腐食や錆びることはほとんどありません。また、金は金属の中でも硬度が低く、傷つきやすいため洗浄には向いていません。どうしても気になる場合は、やわらかい布で優しく汚れを拭き取る程度にしておきましょう。

銀貨の洗浄

銀貨で多いのは、表面の黒ずみです。
銀は大気中の水分と亜硫酸ガス、硫化水素により硫化して黒くなる事があります。これを銀の硫化、つまり硫化銀となります。
そのため、硫化銀から硫化物を取り除くことで本来の銀の姿に戻す方法です。


1964年アメリカハーフダラーで実験してみます。

入れ物にアルミホイルを敷き、そこに熱湯を流し込みます。

そこに、対象の黒ずんだコインを入れ、さらに重曹を混ぜ入れます(おおさじ一杯くらい)

そうすると、すぐにコインから泡が出てきます。
この時、硫黄の臭いがしてきますので換気を忘れずにしましょう。

その結果、照明にもよりますが、次の通り少し黒ずみが取れました。

銅貨の洗浄

銅は空気の中の酸素により変色します。この状態を酸化銅といいます。
銅貨の洗浄は、家庭用の酸性を含む調味料などで汚れを落とすことができます。酸化銅にお酢を加えると、酸化した銅がお酢に含まれる酢酸で溶け、表面がきれいになります。
この他、マヨネーズやケチャップ、レモン汁などでも汚れを落とすことができます。

人の手で触れない、空気に触れない

洗浄方法を書きましたが、そもそも汚れが付かないよう予防することが大切です。
手袋など使い直接人の手で触らないようにし、また、コインケースなどコインが直接外気に触れないようにすることでコインの輝きを保つことができます。

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